インプラントの検索と比較
手術が二回必要なことから「二回法インプラント」といわれます。
これには支台部の形態、「二ピース」「三ピース」がありますが、現在では簡略化の方向で「二ピース」めの切開手術が不要です。
「二ピース」「一が主流となっています。
一ピースにせよ二ピースにせよ、一見、手術が一度ですむ「一回法」のほうが患者さんに負担がかからず、よい方法に思えるかもしれません。
しかし、「一回法」は、先端一回法「一回法一ピース」と「一回法二ピース」との二とおりがあります。
「一回法一ピース」とは、人工歯根と支台部が一体になっているため、手術が一回ですむという長所があります。
支台部の先端が歯肉の上に突き出たかたちになっているので、数か月後にそこに人工歯冠を手術なしで取り付けることができるわけです。
歯槽骨がしっかりと安定している患者さんに向いている方法です。
「一回法二ピース」とは、最初の手術で人工歯根を埋め込むところまでは二回法と同じですが、人工歯根の埋入と同時に支台部の装着まで行い、その先端部が歯肉の上に少し突き出るようになっています。
このため数か月後に行われる、支台部を取り付け部が歯肉の上に突き出ていますから、インプラントの完全な安定状態を保つことが難しい上、雑菌も入りやすく、口腔の衛生状態の管理や埋入した人工歯根がぐらついてしまうなどの点に注意をはらわなければなりません。
また、審美的な観点からも問題が生じる場合があります。
それでは、基本となる「二回法」の手術と術後の注意点について、順を追って解説します。
おおよその流れは以下の四期に分けられます。
一次手術(人工歯根の埋入)手術に先立ち、事前に取り交わしたインフォームド・コンセントの同意書に基づき、手術の手順と合併症や副作用、注意事項について再度確認します。
手術当日は、まず麻酔処置(一般に局所麻酔のほか、鼻から吸入する笑気麻酔や、必要に応じて静脈から注入する静脈鎮静法も行います)をして、効果が確かめられたら手術開始です。
人工歯根を埋める場所の歯肉を切開し、歯槽骨に特殊なドリルで「インプラント嵩(か)」という穴をあけます。
穴および周辺をきれいに清掃した後、人工歯根を埋入します。
そしてこの頭部にカバーを装着し、「二次手術」まで清潔を保ちます。
最後に切開した歯肉を縫合します。
完全に出血が止まれば、これで一次手術は終了です。
人工歯根の埋入本数や手術方法により違いはありますが、手術時間は数十分から二時間ぐらいです。
その後、自宅での注意点が説明されますから、それを守ることが重要です。
歯科医師からの具体的説明がすめば帰宅して結構です。
残っている歯の状態にもよりますが、抜糸までの術後一~二週間は、通常、軟らかめの食事をとることになります。
抗生物質と消炎鎮痛薬(しようえんちんつうやく)の服用も必要です。
また、創部(手術でできた傷口)に刺激や衝撃を与えることは厳禁です。
歯磨きは、手術創部を傷つけなければ、行ってもかまいません。
この期間中は口腔内の殺菌・洗浄用のうがい薬が処方されますから、これで口をすすぐようにしてください。
入れ歯も抜糸までの一~二週間はできるかぎり外しておくのが原則です。
なお、刺激物(アルコール類・煙草など)も避けたほうがよいでしょう。
特に、煙草はこの際、禁煙していただきたいものです。
喫煙は毛細血管を収縮させ、血流を悪くするため、手術創部の治癒(ちゆ)を妨げるからです。
詳しくは主治医から適切な説明があるはずで治癒期間一次手術から二次手術の間の注意点をまとめておきましょう。
通常、上顎で約六か月、下顎で約三か月がこの期間に相当します。
たびたび繰り返しますが、人工歯根と歯槽骨がしっかりと結合するための重要な期間です。
月に一回は定期的に通院していただくことになります。
また、この期間は必要に応じて仮歯を装着するようになりますので、食事や歯磨きなどで、不用意な衝撃を与えないように、十分な注意が必要で二次手術(支台部の連結)埋入した人工歯根と歯槽骨が十分に結合したことが確認できたら、次は「二次手術」です。
これは、人工歯根と支台部を連結するための手術です。
局所麻酔ですむ簡単な手術で、本数により違いますが、ほぼ数十分~一時間ぐらいで終了します。
人工歯根を埋入したところを切開し(場合によっては切開せずに、パンチという器具で歯肉を軽くくりぬくこともあります)、人工歯根の頭部にかぶせたカバーを外し、ここに支台部を取り付けます(一般的には歯肉が治癒するまでの間は、ヒーリング・アバットメントという仮の支台を取り付けます)。
あとは切開した歯肉を縫合して(パンチの場合、縫合の必要はありません)手術は終了です。
約一週間後に抜糸をします。
この間の注意は、「一次手術」と同様です。
補綴(ほてつ)処置長かったインプラント治療も、いよいよ最終局面に近づいてきました。
ここからは、患者さんの希望(どのようなかたちの補綴物にしたいのか、自分で取り外しができるものとできないもののどちらがよいのか、どこまで審美的にしたいのか、そのための材質をセラミック・人工歯・金属のどれにするかなど)をよく聞いた上で、「最終補綴物」の設計に入ります。
ここで最終補綴物であるインプラント上部構造について少し触れておきます。
これは大きく分けて、患者さん自身では取り外しのできない固定性補綴物と、患者さん自身で取り外しのできる可撤式(かてつしき)補綴物に分類され、両者ともに利点・欠点があります。
取り外しのできる一般的に自分の歯と同じような装用感と強い岨噌力と審美性を得たい場合は、固定性補綴物が選択されます。
固定性補綴物には、歯肉がつき、入れ歯に似た義歯タイプ(以下インプラント義歯と表記します)と、セラミックなどでより自然で審美的につくられたブリッジタイプ(以下インプラントブリッジと表記します)があり、それら上部構造と支台部との連結は、セメントまたはスクリューで取り付けられます。
一方、歯槽骨の吸収が大きかったり、うまく口腔ケアができなかったり、経済的に安価なほうがよい場合には、可撤式補綴物が選択されます。
可撤式補綴物はオーバーデンチャーといわれ、インプラント同士をバーで連結したり、単独で0(オー)リングやマグネットなどの装置をつけて、その上に一般的な入れ歯を乗せる仕組みになっています。
精密な印象をとった後に噛み合わせを確認し、口のなかに何度か試しに装着して適合状態を確認し、色を合わせてから、ほぼ一~二か月後に最終補綴物ができあがります。
補綴物を支台の上にセメント(一般的には何か不具合があった場合のことも考え、取り外しのできるよう仮のセメントで装着しておきます)またはスクリューで装着し、噛み合わせを調べた後、実際に噛んでもらって、噛み具合に不都合がないかどうかを確認します。
数日間から数週間、食事や日常的な動作を繰り返してもらい、問題が生じなければインプラント治療は完了になります。
治療終了後に歯科医師・歯科衛生士から、日ごろの口腔ケアについて、ていねいな説明があります。
これまでにも述べてきたように、インプラントは「オーダーメイドの治療」が前提です。
そのために綿密な診査・診断・治療計画を立て、設計図を完壁なものにしてから、実際の手術にかかります。
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